第3回ノミネート 2012
No.2 小菅清子
”利用者のために目の前の事に夢中で取り組む町の看護師さん”
現在の職業:
在宅ナースの会代表
推薦文:
小菅さんは初めて会う人の緊張を、その『ふくふく』とした笑顔で一瞬のうちにほぐしてしまう方です。優しいお母さんを形にしたような方ですが、その外見に似合わず(?!)従業員を100人近く抱える、有限会社「在宅ナースの会」の代表です。
有限会社在宅ナースの会は、神奈川県横浜市で初めての複合型サービス(H24年から介護保険上に位置づけられた訪問看護と小規模多機能事業所を合わせたサービス)を経営されています。在宅ナースの会が運営する訪問看護ステーションや複合型サービスには、みんな『ふくふく』という名前が付いています。通われる方が『ふくふく』とした笑顔でいられるようにとの願いを込めて名付けたそうですが、小菅さんの笑顔をみたら皆そうなってしまうと思います。実際にお会いした利用者さんも、写真で拝見する利用者さんも、小菅さんの願いどおりふくふくとした笑顔をされています。
会社をどんどん大きくしていてすごいなぁと思いますが、小菅さんは次々に事業をおこしていった理由を、「困っている人に、こんなサービスがあったら役に立てる、何とかしてあげたいと思っているうちにこんなことになってしまったの。」と、困ったような笑顔で語ります。バリバリの事業家でやり手経営者なのに、まったくすごい事をやっている自覚はないようです。
利用者さんのためにという思いがあっても、ふつうは、お金が、人員が…等、困難を予想すると、「何とかしたい、でも…」と躊躇するものです。小菅さんは、「何とかしたいそのためにはどうしよう」という常の前向きな態度で自分の中にある思いと向き合い、地域や利用者さんへのあふれる愛の力でその思いを実現してこられたのだと思います。
「もうリタイアしたいなぁ」とも語られますが、一方で、自施設で働く若い人が自立して活躍する場をつくるために事業所を増やさなくては、とも語られます。とにかく周りにいる人たちへの愛があふれてしまう方なのだと思います。
小菅さんは、彼女が活躍する地域の「町の看護師さん」です。看護師として起業し、地域で活動している自分にとって憧れの人です。彼女のように、笑顔でさりげなく、でも頼りがいのあるかっこいい存在として、町にいる看護師になりたいと思っています。